脂漏性皮膚炎


◆脂漏性皮膚炎
 (しろうせいひふえん)



慢性的に顔や頭の皮膚がかさつく人はこの病気を疑ってみてください。

遺伝的素因の関与も考えられ、治りにくい病気の一つですので、根気良く治療を続けることが大切です。
皮脂においては皮脂腺から毛穴(毛孔)を通じて皮脂が分泌されていますが、なんらかの原因によりこの分泌が多くなった状態を脂漏といい、これに炎症を伴ったものが脂漏性皮膚炎と呼ばれます。

フケ症は脂漏性皮膚炎の軽症なもの、あるいは前段階と考えられていますが、両者とも体質的に皮脂分泌が多い人になりやすいようです。

好発部位は頭皮、髪の生え際、まゆげ、鼻のわき、耳の中や後ろ、胸、背中などの皮脂分泌の多い場所や股、わきの下、首などの皮膚がこすれてむれやすい場所です。

症状はかゆみを伴い、赤くなり、表面はかさかさして粉をふいたようになります。

あまりのかゆさに掻きこわして、ただれてぐちゅぐちゅすることもあります。

◆原因として考えられるもの
原因としては
ストレス
寝不足、生活サイクルの乱れ
きちんと洗わないことによる皮脂の貯留
ビタミン不足
カビの寄生
ホルモンバランスの乱れなど
があげられます。


一番難しいことかもしれませんが、よく寝てストレスはため込まないようにして下さいね。
脂汗は大敵ですから。洗髪はもちろん最低2日に1回、できれば毎日して下さい。
爪を立てずに、指の腹でやさしく頭皮全体をまんべんなく丁寧に洗いましょう。

最近では抗菌効果をあわせ持つ優れもののシャンプーも登場していますよ。
脂肪分、糖分、香辛料、アルコール、コーヒーは皮脂分泌を高めるので控えめにし、皮膚に潤いとはりを与えるビタミンB群を多く含む食品(牛乳、卵、トマト、ホウレン草、しじみ)をたくさんとるように心がけましょう。
また食物繊維の多い野菜、果物、いも、こんにゃく、海草などをとり便秘にならないようにして下さい。

治療薬にはビタミンB剤、抗ヒスタミン剤(かゆみ止め)の内服薬と炎症を抑えるステロイドやカビを死滅させる抗真菌剤の外用薬を処方します。
また場合によっては乾燥した肌のコンデションを整える保湿剤や抜け毛予防のための塗り薬もお出します。

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(C)細谷皮膚科クリニック

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