アトピー性皮膚炎における「Proactive療法」


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アトピー性皮膚炎における抗炎症外用薬の「Proactive療法」
国立成育医療センター 大矢先生 講演会より

@アトピー性皮膚炎では発疹や痒みがない時は、調子が良いと思いがちでスキンケアーが面倒になる傾向があります。
 
Aアトピー性皮膚炎では発疹がない時でも治療(ぬり薬)を継続する必要があります。
皮膚の状態が良い時でも、間欠的(例えば週1日はステロイドのぬり薬を使い、あとの6日間は保湿液をぬる)やプロトピック軟膏のぬり薬を週1〜2日間ぬる事が皮膚のよい状態を維持するのに効果があります。
このような治療を「Proactive療法」といって最新のアトピー性皮膚炎の治療になります。

Bアトピー性皮膚炎の発疹が消失しても、治っているわけではないので「Proactive療法」が必要です。
調子が悪い時(発疹)だけステロイドを使うのは「Reactive療法」といって良い治療法とはいえません。

Cアトピー性皮膚炎の重症例ほど「Proactive療法」が有効です。

D例えば週1回プロトピック軟膏をぬる「Proactive療法」を続けているとアトピー性皮膚炎の再発が少なくなります。
さらに続けていくと血液中にある、アレルギー要因「IgE」の値が著明に低下していきます。
またお子さんの身長の伸びがよくなります。
このような良い効果は「Reactive療法」にはみられません。

E「Proactive療法」を続けると血液中のアレルギーを示す卵と牛乳の「IgE」値が下がっていきます。
「Proactive療法」の方が「Reactive療法」より経過が良くなるのです。

Fアトピー性皮膚炎では、発疹が消失して見かけ上きれいな皮膚になっても、保湿剤のぬり薬を使い続けることが、経過がよい状態をとります。(これも「Proactive療法」です。)

G保湿剤は、アトピー性皮膚炎の発疹がひどかったところに重点的にぬると良いことがわかっています。

 




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