「子宮頸ガン予防ワクチンの必要性と使用の実際について」
千葉ワクチンフォーラム 園部友良先生講演会より
A 子宮頸ガン
@20代〜30代の若い女性に多くみられ、1985年から毎年、発症率が上昇しています。
A子宮頸がん予防ワクチンと子宮頸がん検診の組み合わせが最良の予防策ですが、日本は先進国の中で、子宮がん検診の受診率が最も低いという問題があります。
B子宮頸がんの原因とされているヒトパピローマウィルス(HPV)に性交で感染し、その一部が「前ガン状態」となり、これが子宮頸がんに移行します。
CHPVは一度感染しても免疫がつきにくく、何度も感染する可能性があります。
B 子宮頸がん予防ワクチンの有効性
@ワクチンによる免疫は、性交によって感染した際にできる免疫の10倍以上と高くつき、その効果は20年以上続くと考えられています。
A11才〜14才の女子への接種が最も効果的ですが、その期間に接種できなかった15才〜45才の女性にも接種可能です。45才〜55才の方もワクチンで免疫を上げることができます。
B1〜3回目の接種の間隔が規定の日数以上あいてしまっても問題はありません。その都度接種された医療機関に相談して下さい。
C3回のワクチン接種から45才までに「追加接種」がおすすめです。免疫が20年続くとして、11才でワクチンを3回接種したのち、20年後の31才〜45才までは再度免疫をあげるために追加で3回の接種をするのも良いということです。
Dラテックスアレルギーの方は接種できません。このワクチンにはラテックスの成分が入っているからです。
E授乳中のお母さんが接種しても問題はありません。母乳の中にワクチンの抗体が出ますが、赤ちゃんの胃酸で分解されるので大丈夫です。
F有害事象として、接種部位の疼痛、発赤、腫脹が多くみられます。他に関節痛、疲労、頭痛、胃腸症状などがあります。
子宮頸がんの予防には、ワクチンの接種と20才からの「毎年の子宮がん検診」が大切です。
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