早期乳児が有する問題点


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新生児や6ヶ月未満に乳児診察時ピットフォール
〜君津市中央病院新生児科 大曽根義輝先生講演会〜
  
@消化器症状
 1)哺乳不良、嘔吐で.・・・・
 A>哺乳不良、嘔吐 + 腹満の時には〜
  便秘が一番多い傾向にあります。
  この場合は、浣腸をして排便して問題ありません。
  毎日浣腸をして排便させて排便のリズムを作る方が大切ですので浣  腸は毎日されても問題はありません、。

 B>哺乳不良、嘔吐 + 様々な症状(血便、発熱)
  ミルクアレルギーの可能性があります。
  検査が必要です。
 2)体重増加不良
  A>意外に多いのが母乳不足です。
   1回の母乳の授乳で15分飲んで満足していれば充分足りています   が、15分以上飲んでいる時は足りていないと考えましょう。
  B>養育過誤の場合もあります。これはミルクを薄めて与えている   場合です。

A感染症
 1)熱発
  新生児期は熟産生能が乏しいので本来は発熱しにくくなっていま   す。
  外環境温の影響を強く受けやすいので「うつ熱」の発熱あります。
 2)早産児では免疫グロブリンの血清TgGが正常児に比べてかなり低  下していますので感染症にかかりますと重症化しやすくなります。
  このため、予防接種は月齢に合わせて早目に受けるのが良いでしょ  う。

B乳児と薬剤
 1)抗ヒスタミン剤
  乳児早期では振戦(手足の震え)を起こすことがありますので注意  が必要です。
 2)抗けいれん薬(フェノバール)
  ビタミンK不足を起こして頭蓋内出血を起こすことがあるので注意  が必要です。

C完全母乳栄養の赤ちゃんで、生後7〜8ヶ月に母乳しか飲んでいなくて  離乳食を食べていない場合には貧血をおこすことが多いので注意が  必要です。

   




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