「怠けもの」と呼ばないで
現代の子どもを襲う起立性調節障害(OD)
大阪医科大学 田中英高先生 講演会
@起立性調節障害(OD)のお子さんは約8割に心理社会ストレス(学級ストレスと家庭ストレス)があります。
A起立性調節障害(OD)のお子さんは思春期の5〜10%で中学生に多くみられます。小さい時には聞き分けのよいお子さんだったのに、どうなってしまったのでしょう?とお母さんが感じることがよくあります。
B起立性調節障害(OD)のお子さんは朝起きられないのに夕方は元気です。また、普段朝起きられないのに楽しい行事がある日は朝早起きが出来ます。
C起立性調節障害(OD)のお子さんは立ち上がる時には、頭を下げると楽です。
D起立性調節障害(OD)
1)食事では塩分を1日10〜12g/日を目安にとりましょう。ODのお子さんは、塩分摂取量が普段から少ないのでやや多めに塩分をとりましょう。
2)水分は最低1.5リットルは必要です。ODのお子さんは普段から水分接種量が少ない傾向にあるからです。
3)1日15分の散歩をしましょう。ODのお子さんは下腿(かたい)を触りますとふにゃふにゃの状態が多いので普段から散歩して運動しましょう。
EODの内服薬が効きにくい時には複数の薬物を組み合わせると良いでしょう。
例えば
1)メトリジン(1錠2r)を起床時1-2錠、
夕食後(もしくは就寝前)1錠
+
ジヒデルゴット(1錠1r)を起床時1錠、
昼食後1錠
もしくは
2)メトリジン(1錠2r)を起床時1-2錠、
夕食後(もしくは就寝前)1錠
+
インデラル(1錠10r)を起床時1-2錠、
などの組み合わせです。
3)夜尿症のお薬(ミニリンメルト)が効く場合が海外で報告されています。
F両親が納得してお子さんにガミガミ言われなければ高校2年生の秋頃にはほとんどのODのお子さんは症状が良くなります。
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