乳幼児アトピー性皮膚炎を見た時に何をすべきか?
乳幼児アトピー性皮膚炎を見た時に何をすべきか?
大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター皮フ科
片岡 葉子先生講演会より
@乳幼児アトピー性皮膚炎の重症例は生後4〜8ヶ月がピークです。
A生後1〜4か月の間は、生理的にドライスキンになります。
B乳幼児アトピー性皮膚炎は冬に多くて、夏には少ない傾向にあります。
乳幼児アトピー性皮膚炎は冬の乾燥が苦手です。
C乳幼児アトピー性皮膚炎は生後4か月に発症して、1才位に良くなり、1才半位に悪化して、次に2才の冬にまた悪化します。
D乳幼児アトピー性皮膚炎の湿疹形成に食物が関係しているのは全体の30%しかありません。
E乳幼児アトピー性皮膚炎は、早期発症で重症のものが食物アレルギーが多く見られます。
F乳幼児アトピー性皮膚炎は、ステロイドの外用(塗り薬)でしっかり治すことで食物アレルギーを防ぐ事が出来ます。
G乳幼児アトピー性皮膚炎は、炎症を放置しますとより一層加速して症状が悪化します。
H乳幼児アトピー性皮膚炎は、見ても触っても皮膚炎がゼロの状態がステロイド治療の最初の目標です。
I乳幼児アトピー性皮膚炎は、一番初めに皮膚炎が出現した部位を先にステロイド外用の治療をすると良いでしょう。
J乳幼児アトピー性皮膚炎は、初期に短期間のうちに皮膚の状態を見ても触っても皮膚炎がゼロの状態(寛解状態)にまでステロイド外用の治療をしっかりとすることがポイントです。
K乳幼児アトピー性皮膚炎の顔の重症例では、リンデロンV軟膏やアンテベート軟膏で、ステロイド外用を開始をして、皮膚炎が良くなって来ましたらロコイド軟膏に変更してさらに皮フ炎が良い状態なら、キンダーベート軟膏に減量していくと良いでしょう。最後は、キンダーベートの外用を維持でぬりつづけても問題はありません。
Lキンダーベート軟膏は、乳幼児アトピー性皮膚炎の赤ちゃんの顔に1年くらい塗り続けても皮フに全く問題はありません。
M頭皮の乳幼児アトピー性皮膚炎には、ローションタイプのステロイド外用軟膏薬より軟膏タイプのステロイド外用薬の方が皮フの吸収が良いので軟膏タイプを使うと良いでしょう。
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