B型肝炎ワクチンのとB型肝炎ウイルス


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 1.B型肝炎のキャリアーは100人に1人います。キャリアーというのはB型肝炎ウイルスに感染していますが、症状の全くない人です。

 2.B型肝炎ウイルスはエイズウイルスの100倍、C型肝炎ウイルスの10倍ととても高い感染力をもっています。

 3.乳幼児がB型肝炎ウイルスに感染しますと、その15%がキャリアーになり、一部は最後に肝硬変に移行します。

 4.B型肝炎ウイルスは感染しても症状が出ない不顕性感染が多いのです。つまり知らない間に感染していることがあるのです。

 5.B型肝炎ウイルスは性感染による感染が多い傾向があります。

 6.B型肝炎ウイルスはお父さんがキャリアーの場合に、そのお父さんの唾液や涙にたくさんのウイルスが含まれていますので、お父さんがお子さんに「キス」をしても感染する確率が高いのです。

 7.B型肝炎ウイルスにお父さんが感染しますとキャリアーになり、その後慢性肝炎から肝硬変と移行していきますので、これを防ぐために生まれてくるお子さん全員にB型肝炎ワクチンを接種してお子さんを守ることが大切なのです。

 8.B型肝炎ワクチンは3回きちんと接種しませんと、免疫力がつきません。

 9.B型肝炎ワクチンは不活化ワクチンで安全性が高いのですが、免疫力は5年程度で抗体が消失してしまいます。性交渉が盛んになる思春期に追加接種すると良いでしょう。

10.不思議ですが女の子の方が男の子よりもB型肝炎ワクチンの免疫がつきやすい傾向にあります。

11.B型肝炎ワクチンを3回接種しても免疫がつかない場合
@3回目から6ヶ月以上あけて4回目を接種します。(通常量)
A  〃  6ヶ月以内に4回目を通常量の2倍量で接種します。
Bワクチンのメーカーを他のものに変更して4回目の追加接種をします。
C4回目の追加接種を1ヶ月間隔で2回接種します。(合計5回)

12.B型肝炎ワクチンは1回目や2回目で免疫がついても、3回目の追加接種を行わないときちんとした免疫が十分につきません。

13.B型肝炎ワクチンの有害事象は接種部位の発赤・腫脹・発熱です。

14.海外では生まれてすぐに(72時間以内)にB型肝炎ワクチンの接種開始をしています。

15.B型肝炎ワクチンは大人に比べてお子さんの方が免疫がつきやすい特徴があります。お子さんのうちにB型肝炎ワクチンを接種しましょう。

16.海外ではB型肝炎ワクチンで基礎免疫の3回が終了していれば、B型肝炎ウイルスに感染した場合にブースター効果がかかり免疫が良くなるので4回目の追加接種は必要ないと考えられています。

17.一方、日本国内ではB型肝炎ワクチンの基礎免疫の3回が終了していても、その免疫力の持続が長くないので性感染の盛んになる思春期に4回目の追加接種が必要と考えられています。

18.3回目のB型肝炎ワクチンの接種時期が予定より数か月遅れた場合でも、3回目を追加接種すれば良いと考えられています。3回目の間隔が多少あく分には免疫力がより良いと考えられていますので、問題はありません。
但し、3回目の接種が2回目から数年以上あいてしまった場合は初めからワクチンのやり直しをしても良いですし、B型肝炎ウイルスの抗体を測って、免疫力が十分あれば3回目の追加接種のみでも良いでしょう。

19.お母さんが妊娠した時にB型肝炎ウイルスキャリアーの場合に生まれてくる赤ちゃんにはこれまで通り母子感染の予防をワクチンで行ないますが、実はお父さんもB型肝炎ウイルスキャリアーである可能性がありますので、父子感染を防ぐためにお父さんのB型肝炎の抗体検査が必要になります。もしお父さんがお子さんに唾液や涙をつけないように接することが出来るので良いと考えられます。




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