〜遷延する牛乳アレルギーに関連する因子の検討〜
大阪府立呼吸器アレルギー医療センター
高岡 有理先生講演会より
@牛乳アレルギーの多くは、3才までに慣れが生じて耐性を獲得して飲めるようになります。
A牛乳特異的IgE抗体が高い例では、牛乳アレルギーの慣れが生じず耐性を獲得できず牛乳アレルギーが継続しています。
B5才の時点で牛乳が飲めない牛乳アレルギーのお子さんは
1)「ぜん息」と「アトピー性皮膚炎」の合併は特に多くはありません。
2)牛乳を飲んだ時のアレルギーの症状とは、呼吸器症状と消化器症状が多くみられる傾向にあります。
3)牛乳特異的IgE抗体価の最高値が高いと、5才の時点での牛乳少量摂取率が低い特徴があります。
C5才の時点で牛乳が少量飲めるようになった牛乳アレルギーのお子さんは、牛乳特異的IgE抗体価が0才をピークに1才から年齢を終えるにつれて低下傾向を示しました。
D5才の時点で牛乳が全く飲めない牛乳アレルギーのお子さんは、牛乳特異的IgE抗体価が0才から1才で有意上昇してその後も高値を持続していました。
E牛乳特異的IgE抗体価及び、その抗体価の推移は牛乳アレルギーの予後を推測するために有用な指標とする可能性があります。
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