気管支喘息における末梢気直病変の病態と治療


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札幌医科大学 田中裕士先生講演会より

@7歳の時に重症の「ぜん息」であったお子さんの、50歳時の時点での慢性閉塞性肺疾患(タバコ病)や重症持続型の「喘息」の発症のリスクは「32倍」と高値であります。すなわち7歳までの小児のうちの「ぜん息」のコントロール(治療)が、とても大切になるのです。
A走った後の息切れや、風邪を引いた後の長引く咳は「ぜん息」の重要な症状になります。
Bステロイドの吸入薬は、お薬の粒子径(大きさ)が小さい方が、肺の末梢の細かい気管支までお薬が到達しますので、例えば今使用しているステロイドの吸入薬で 「ぜん息」の症状が改善しない時は粒子径(大きさ)のより小さいステロイドの吸入薬に変更すると良くなることがあります。
C肺の中の末梢の細かい気管支は、とてつもなく広範囲でありますので、肺の中の中枢の太い気管支が治っても末梢の細かい気管支が治らなければ「ぜん息」は良くなりません。
D肺の中の気管支の病度は不均等でありますので、気管支の壁が炎症(火事)で厚くなっている場所もあれば、全く正常の気管支になっている場所もあり、これらが混在しているのです。
E例えば、肺の中の気管支の全てが病変になってしまったら、人間は死亡してしまうのです。




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